15日に行われた第2回イェージバレーカップで、日本代表アウトサイドヒッター(OH)石川祐希が所属するペルージャがルーベにフルセットの末に勝利し、優勝を果たした。ペルージャは、7日から8日にかけてポーランドで行われたボグダンカバレーカップに続いて、優勝トロフィーを手にすることになった。
14日に行われたフランスリーグAの昨シーズン準優勝チームであるトゥールとのセミファイナルでは、石川はスタートから最後まで出場。チーム3番目となる14得点をあげる活躍を見せた。(プロトニツキ17得点、エレラ14得点)3セット目は序盤から終盤まで一進一退の攻防が続き、20点以降トゥールに先を越されこのセットを失ったものの、1、2、4セットについては序盤からペルージャのペースで試合が進み、リードを許すことなくセットをものにし、セットカウント3-1(25-15、25-21、22-25、25-19)で決勝に進むことになった。
そんなペルージャは、セミファイナルでミラノを倒したルーベと優勝の座をかけての対戦となった。ペルージャの攻撃陣は、セミファイナルに出場したOH石川とオポジット(OP)エレラに代えて、OHセメニュウク、OPベンタラをスタートから起用し、石川はベンチスタートとなった。
1セット目は序盤こそ一進一退の攻防となったが、中盤にルーベのサービスエースが炸裂するなどして差が開き、11-17と6点差をつけられる。巻き返しを図りたいペルージャだったが、ルーベの攻撃のペースを崩せず18-25の大差でセットを落とす。
続く2セット目、拮抗した展開が続いていた終盤、ルーベにブロックを決められ17-20と3点差がついたところでコートに入った石川が、上手くブロックアウトを取るなどして同点に追いつく。さらに石川のサービスエースで23-22と逆転に成功しルーベにタイムアウトを取らせる。ルッソのクイックでセットポイントを握ったペルージャだったが、ルーベが食らいつきデュースとなる。セットポイントを握り、握り返されの攻防となる中、最後はルーベがブロックポイントでブレイク、そして最後は渾身のサービスエースで27-29とし、セットカウント0-2とする。
後がないペルージャは第3セット、序盤からブロックが冴え、点差をつけリードする展開に。ルーベはペースをなかなかつかめないまま試合が進み、勢いを止めないペルージャが最大12点差をつける。最終的に25-15と大差をつけペルージャがこの試合初めてセットをものにする。
4セット目も第3セット同様、序盤からペルージャがリードする展開となる。OPベンタラの強力な攻撃が止められないルーベは苦戦し、ミスも増える中連続得点が奪えない。勢いそのままで始終リードを保ったペルージャが危なげなく試合を進め、OHプロトニツキのサービスエースでセットポイントを奪い、最後はベンタラが決め25-15とし、セットカウント2-2で勝負の最終セットに向かう。
最終5セット目、一進一退の攻防が続くが、OHプロトニツキの強力なサーブからペルージャが3連続でブロックポイントを決め、8-5と3点差とする。ルーベも食らいつこうと奮闘するが、その3点の差を埋められないまま試合が進む。ペルージャがお見合いでボールを落とし13-11となるが、すぐさまタイムアウトを取り流れを渡さないロレンツェッティ監督。そして14-12とマッチポイントを握ったタイミングで石川をコートに入れ、最後はその石川がクロスにスパイクを決め、最終セットをものにしたペルージャが逆転勝利をおさめ、優勝を果たした。
決勝戦はベンチスタートの石川だったが、2セット目の途中出場でチームに良い流れをもたらす姿、そして最終セットのマッチポイントを握ったタイミングでコートに入り、最後のポイントを取りきる姿は素晴らしかった。チーム自体もシーズンプレマッチで2度の優勝を果たし、勢いに乗っている。
王者ペルージャが長いシーズンを戦うために、スタートからの出場、途中からの出場と、これからも様々な場面が出てくることだろう。チームが勝つため、どんな場面でも奮闘するであろう石川祐希に、これからも目が離せない。