[写真]=Volleyball World

 6月に開幕したネーションズリーグ(VNL)2026男子。日本代表はここまで開幕11連勝と絶好調だ。

 予選ラウンド最終週となる日本ラウンドで対戦するのは、イタリア代表、カナダ代表、ベルギー代表、アルゼンチン代表の4チーム。今回は予選ラウンド最終戦で戦うアルゼンチンを解説していく。

アルゼンチン代表の特徴

 アルゼンチン代表を一言で表すなら「日本代表と似て異なるチーム」だ。共に守備が優れたチームで、選手たちも互いを似たタイプだと話す。

 しかしセッター(S)とミドルブロッカー(MB)においては、日本とアルゼンチンは真逆の哲学を持つ。

 日本においてSとMBは「黒子」のような存在だ。日本のSはアタッカーの打ちやすさを最優先し、日本のMBはエースのマークを減らすためにクイックを打ち、スーパーリベロがレシーブしやすいようにブロックを跳ぶ。

 一方でアルゼンチンのSとMBは「花形」だ。アルゼンチンのSはアタッカーよりも攻撃の主導権を握っている。ブロックを欺く奇襲のようなトスを上げ、セッターのおかけでアタックが決まったという場面が多い。

 そしてアルゼンチンにおけるMBは点取り屋。サイドアタッカーと同じくらいトスが上がり、ブロックも自ら仕留めに行くので、MBが最多得点を叩き出す試合も珍しくない。

 守備の良さは共通しているが、SとMBの役割は「黒子」と「花形」で正反対。似て非なる両国のバレースタイルに注目だ。

アルゼンチン代表の注目選手:アグスティン・ロセル&マティアス・サンチェス

 アルゼンチン代表の注目コンビは、アグスティン・ロセル(MB/198cm/28歳)とマティアス・サンチェス(S/175cm/29歳)だ。

 前提として、ロセルは世界No.1 MBの呼び声高い選手で、サンチェスはアンダーカテゴリの世界選手権で3度ベストセッターを受賞した実力者だ。

 加えて2人は約10年来の付き合いで、互いの良さを120%引き出し合う名コンビだ。その真骨頂が「世界一のアドリブクイック」だ。

 漫画『ハイキュー!!』の変人速攻のように、ラリー中は事前にサインを決めず、ロセルが敵ブロックの隙を突いて助走に入り、そこにサンチェスがトスを合わせる。

 他国もアドリブクイックを使うが、彼らの強みは個々の圧倒的な技術と信頼関係がもたらす、有効範囲の広さだ。レシーブがコート外へ乱れてもロングBクイックを通し、サンチェスがオーバーハンドを使えない体勢でもアンダートスで強引にクイックをねじ込む。

 どんな状況でもクイックを成立させるため、相手ブロッカーを釘付けにする。世界一の阿吽のコンビが魅せる、鮮やかな神業に注目だ。

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この記事を書いたのは

まつはす

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