イタリア男子バレーボールセリエA・スーペルレガの開幕を1週間に控え、10月10、11日に各地でプレカップ戦が開催された。中でも注目は、サントリーサンバーズ大阪と日本代表の大塚達宣を擁するパワーバレーミラノが参加するトーナメント、イェジカップだ。イェジはイタリア中部マルケ州のフェンシングが盛んな町として、またサッカーイタリア代表のロベルト・マンチーニ監督の故郷としても知られるスポーツの町。イェジカップは、今回で4回目の開催となる。上記2チームの他、同じマルケ州の強豪チヴィタノーヴァとギリシャのトップチームであるオリンピアコスの4チームで争われた大会の様子を現地からリポートする。
大会初日、準決勝の第1試合はミラノとオリンピアコスの対戦だった。ミラノは今季、7シーズンに渡ってチームを指揮したロベルト・ピアッツァからギジェルモ・ファラスカに監督を交代し、選手も大幅に入れ替わっての初めての試合だ。ミラノは2セット目にリズムをつかみ始めたオリンピアコスにセットを取られるが、ベルギー代表オポジットのバジル・デルモーや若いミドルブロッカーたちの躍動で3₋1(25-17、19-25、25-21、25-22)とし、決勝進出を決めた。大塚はスタメンでスタートしたものの、2セット目途中にベルギー代表のセッペ・ロッティと交代。その後のセットもスタメンから外れたが、終盤にゲオルギ・タタロフと交代して後衛に入り、守備でしっかりと存在感を示した。
第2試合は、サントリーとチヴィタノーヴァの対戦。同じマルケ州のチヴィタノーヴァだけあり地元ファンも多い中、スパイクミスを量産したチヴィタノーヴァがサントリーに1セット目を献上する。しかしチヴィタノーヴァは選手を交代しながらも、特に20点以降にサーブとブロックでサントリーを圧倒。こちらもセットカウント3-1(22-25、25-18、25₋22、25₋20)で、チヴィタノーヴァが決勝へ駒を進めた。
大会2日目の幕開けは、前日の敗者であるサントリー対オリンピアコスの3位決定戦。サントリーはオポジットのワシム・ベンタラ、アウトサイドヒッターの3人の外国籍選手全員がベンチにも入れず、ミドルブロッカーのツァイ・ペイチャン以外は日本人選手だけの布陣を組んだ。アメリカやブルガリアなど強豪代表選手を擁するオリンピアコスに善戦したものの、高さを生かしたブロックとスパイクを決め続けた相手に1セットも取ることができず、0₋3(23-25、22-25、19-25)でストレート負けを喫した。イタリア遠征はペルージャ戦も含めて全敗で終わったが、イタリアという地で世界の強豪相手に戦った貴重な経験は、今週末から始まるSVリーグで生かせるに違いない。久しぶりにプレーが見られるかと関心を集めたサントリーのセッター関田誠大選手は2試合とも出場せず。ベンチからチームを見守った。
続く決勝は、チヴィタノーヴァとミラノのイタリア対決。両者とも一歩も引かず、2点以上の差がつかない手に汗握る展開が2セット連続で繰り広げられる。スタメンからははずれた大塚だったが、2点ビハインドの2セット目中盤にコートインした後、デュースののちにミラノがセットカウントをタイに戻す。しかしミラノのミスが目立った3セット目はチヴィタノーヴァが制して優勝に大手をかけた。両者とも大幅にスタメンを入れ替えた4セット目は、勢いに乗るルーベが層の厚さを見せつけて圧勝。3-1(25-23、29-31、25-21、25-14 )で今大会2度目の優勝を飾った。
最終順位は、優勝:チヴィタノーヴァ、準優勝:ミラノ、3位:オリンピアコス、4位:サントリーサンバーズ大阪。イタリアリーグ初年度ながら、トスワークに加えエースやスパイクで決勝でも5得点を挙げたシメオン・ニコロフがMVPを受賞した。






