6月に開幕したネーションズリーグ(VNL)2026男子。予選ラウンドを12戦全勝の首位で勝ち上がった日本代表は、決勝ラウンド初戦となる準々決勝で中国代表に勝利。2大会ぶりのメダル獲得に王手をかけている。
その日本が準決勝で戦うのがアメリカ代表。今回は大国アメリカを解説していく。
アメリカ代表の特徴
今のアメリカの特徴を一言で表すなら「サーブ」だ。VNL準々決勝では、イタリア代表からなんと14本のサービスエースを奪い、3-0で完勝した。
スタメン全員がビッグサーバーで、OPのジェイク・ヘインズが6本、OHのマシュー・アンダーソンが3本、OHのイーサン・チャンプリンとセッターのマイカ・クリステンソンが2本、MBのテイラー・エイブリルが1本サービスエースを奪った。
しかし真に恐ろしいのは、このサーブすら彼らの武器の1つに過ぎないことだ。アメリカは全てが世界トップクラスの「パーフェクトチーム」。フィジカルや選手層の厚さにも恵まれ、苦手なプレーも無いため全く隙が無い。
仮にサーブが入らなくても、日本のようにサイドアウトを奪う力もあるため点差がつきにくいうえに、ブロックやレシーブからブレイクを奪える。
さらにアメリカは、開催国枠でロサンゼルスオリンピックの出場権を持っているため、今季最大のタイトルはVNLだ。他国はVNL以降の大陸予選に向けてピーキングしてるが、アメリカはVNLファイナルをピークに定められる。
実際にベテランのアンダーソンがVNLファイナルからエンジン全開で、攻守の中心として機能し始めた。イタリア戦でアタック決定率は66.7%と高い数値を残し、さらにレセプションもほとんどABパスだった。
アメリカは予選ラウンドで日本に敗れているが、好調のサーブとベテランの適応により、あの時とは全く別のチームと言っても過言ではない。
アメリカ代表の注目選手:ジェイク・ヘインズ

アメリカの注目選手はジェイク・ヘインズ(OP/210cm/28歳)だ。
今季のアメリカの正OPで、昨季までOPを務めたアンダーソンを本来のOHに戻してもいいと判断させるほどの力を示した。
ヘインズは「圧倒的パワー」が特徴の王道OP。しかし力強さの中に、確かな技術があるのがヘインズの特徴だ。
例えばアタックでは、女子バレーのMBが使うブロード攻撃のように、片足で踏み切って打つ場面がある。トスが長すぎた時のカバーや、十分に助走が取れない時に片足踏切を用いることで、助走距離を伸ばしている。
またサーブのバリエーションも豊富で、イタリア戦では剛速球をコートの両端まで打ち分けながら、フローターサーブも混ざて6本のサービスエースを奪った。
さらに210cmで筋骨隆々だが、レシーブは身軽で、軟打に軽やかに飛びつく。
ヘインズは圧倒的なパワーに目が行きがちだが、細かな工夫や繊細な技術にも注目して欲しい。




