9月29日と30日の2日間にわたって、国立代々木競技場第二体育館で東京グレートベアーズ vs ジェイテクトSTINGS愛知のプレシーズンマッチが開催。初戦は東京GBが3-1で勝利、2戦目は2-2の引き分けという結果に終わった。
このプレシーズンマッチで大きな注目を集めたのが、STINGS愛知の藤中謙也と新加入の藤中優斗による兄弟二人の共演だ。短い時間ではあったものの2人が同時にコートに立つ場面も見られた。
2024年までSTINGS愛知に在籍しながら一度チームを離れた弟・優斗にとって古巣での実戦復帰戦となったが、試合後の会見で、真保綱一郎監督は藤中兄弟のチームにおける重要性を強調した。「2人とも守備に長けた選手で、特別目立つ存在やプレイではないかもしれないが、彼らなしではこのチームは勝てない」と評価した。
どちらか一方が必ずコート上にいる状況を作れる強みを挙げつつ、2人の特徴を高く評価している。兄・謙也については「外国人のような強烈なアタックではなくとも、とにかく点を取る才能がある」と評し、弟・優斗についても「110kmや120kmの強サーブでなくとも、緩急をつけて点を取ったり後ろで守ったりとキープレイをしてくれた」と絶賛した。
2人が同じチームでバレーボールをするのは、弟・優斗いわく小学生以来とのこと。夏場の練習期間は少し新鮮で違和感もあったと振り返るが、コートに入れば兄弟という特別な意識は捨て、一人のアスリートとして向き合っている。
兄の謙也が「三男の颯志とも一緒にやった経験(サントリーで同じ)があり、あんまり兄弟としての意識はなく、それぞれのキャラクターをどう出していくかを考えている。他の選手と比べてやりやすさの違いは特別ない」と語れば、弟の優斗も「同じポジションの選手であり、一番の先輩であり、一番のライバル。ただ、コートを離れると助かったり話しやすかったりするのはある」と明かす。
お互いに似たタイプと認める守備専門性の高いアウトサイドヒッターであり、謙也が「一番のライバルとして守備の面で負けられない」と語れば、優斗も「何度も優勝を経験している兄を尊敬しているし学ぶことが多い」と語るなど、切磋琢磨しながら高いレベルで刺激し合っている。
その上で、弟の優斗は「誰かと一緒だからというわけではなく、自分自身の強みを見つけながら、試合に出ていても出ていなくてもチームが優勝できればいいという思いが一番強い。自分が使われた時にしっかり力を出すことにフォーカスし、チームを優勝に導くワンピースになりたい」と古巣復帰への決意を明かした。
いよいよ開幕が迫るSVリーグに向けて、謙也は「長いシーズンなので今がピークではなく、最後の5月に自分たちのベストの状態ができるように1試合ずつ成長していきたい」と先を見据える。「兄弟」という絆と「ライバル」としての厳しさを併せ持つ藤中兄弟の存在が、STINGS愛知をさらなる高みへと押し上げていきそうだ。




