LA28(ロサンゼルス五輪)の出場を懸けたバレーボールの男子2026アジア選手権は13日、福岡県の北九州市立総合体育館で決勝戦を行った。日本代表はイラン代表を3-0(25-21、26-24、25-23)とストレートで下し、この結果で五輪の出場権を獲得している。
日本代表を見ると石川祐希キャプテン、髙橋藍、西田有志といった主力はパリ五輪から引き続いてチームの中心として実力を発揮している。山本智大、小川智大が高レベルで競り合うリベロも「構図」は変わっていない。一方でパリ五輪後にロラン・ティリ監督が就任し、チームに新しい風も吹いている。
セッターは関田誠大の負傷も合って36歳の深津英臣が復帰し、2026年の代表を見事に導いた。ミドルブロッカーを見るとエバデダンラリーがこのチームの中でより大きな役割を背負うようになり、準々決勝以降の3試合はMBの先発として存在感を見せた。
決勝イラン戦の結果を左右したプレーを一つだけ選ぶことはできないが、ラリーは第1セットの21ポイント目、第2セットの23ポイント目をブロックで決めている。
195センチのMBとして、ブロックはもちろん彼の最大の役割だが、彼はイラン戦の「仕事」について必ずしも満足していない様子だった。
「結果的にいいところでブロックが出たのは良かったなと思う反面、いいところでしかブロックが出てないし、(試合の中で)数本しかブロックが出ていません。『もっと止められたな』と感じるところが結構あったなので、そこは課題として残りました」
日本代表は7月にバレーボールネーションズリーグを終えたあと、アジア選手権に向けてブロックを強化のポイントにしていた。ラリーはこう説明する。
「日本はディフェンス能力に長けているので、ブロックで無理やり点数を取りに行かなくてもいいという戦術も昔はありました。だからこそミドルは間を空けるなり、ポジションを抑えるところに重点を置いていました。そうではなくて取れるところはしっかり取っていくことを、(監督のロラン・)ティリさんはおっしゃっています」
ラリーは現在26歳。ナイジェリア人の父と日本人の母を持つ彼は松本第一高、筑波大とこの国の名門で技を磨き、現在は大阪ブルテオンに所属している。ただ2024年夏のパリ五輪では、チームに帯同しつつ悔しさを味わった。今回のLA28出場権獲得は、自身が2年前に味わった悔しさをバネに、彼が自力でつかんだ成果でもある。
「パリは出場できなくて、上から見ているだけの選手だったんですけど、そこから絶対この舞台に立つということは思っていました。やっと実現できて、すごく嬉しいです」
SVリーグでのプレーを見てもその活躍はファンに伝わっているだろうが、彼自身はその変化をこう言葉にする。
「もちろん技術面はすべてが成長していますし、気持ちの持ち方、マインドもプラスの方向に働いています。今できているところをもっとポジティブに捉えて、どんどん伸ばしていけたらとは思っています」




