ロサンゼルスオリンピックの出場権獲得まで、あと2勝に迫った。2026男子アジア選手権大会を戦う日本は、11日の準々決勝でインドと対戦。セットカウント3-0のストレート勝ちを収めた。
インドは予選ラウンドで中国とイランにいずれも0-3で敗れたが、各セットで20点前後の競り合いを演じてきた。なかでも、積極的に打ち込んでくるサーブは厄介で、石川祐希は試合前に「自分たちのサイドアウトやサーブレシーブ、そして自分たちのサーブが大事になる」と勝つためのポイントを挙げていた。
この試合にスタメン起用されたリベロの小川智大は、特にアウトサイドヒッターのチラグ・ヤダブのスパイクを警戒していた。「相手の9番が1番の右側にガンガン打ってくる映像を見たので、そこは警戒しなきゃなと思っていました」と普段よりやや右側に構える。チラグ・ヤダブの最初のサーブは落下地点を見極めてスッと入り、きっちりとセッターに返球。石川のバックアタックにつなげた。
試合後、次戦に向けた修正点を聞くと、「サーブレシーブの精度をどんどん上げたい」という答えが返ってきたが、サーブレシーブの安定感は小川の強みだ。SVリーグでサーブレシーブ賞を3度受賞し、2020-21シーズンには成功率の日本記録を樹立している。しかも、日本代表にはその強みをさらに磨くための格好の練習相手がいる。髙橋藍は、今大会の予選ラウンドで全チーム中最多となる13本のサービスエースを記録。インド戦でも緩急を自在にコントロールし、相手のレシーブを揺さぶった。ほかにも、コースを巧みに打ち分ける石川や強烈なジャンプサーブを放つ西田有志がいる。
小川は隣で取材を受けていた石川をチラッと見ながら、少し得意げに「まあ僕は、祐希さんのサーブも藍のサーブも返しています」とニヤリ。「速いサーブがくるので、そこはしっかり耐える気持ちで。エースを取られることもあるんですけど、いい練習になっています」
日本は中0日で準決勝を迎える。対戦相手の韓国について、小川はこう分析する。「僕らはずっとVNL(ネーションズリーグ)で戦ってきたので、(比較すると)サーブのスピードは落ちるし、バリエーションも減る。でも、イラン以外のアジアチームが僕らに勝つには、サーブを打つしかない。サーブを打つ以外に、僕らに勝つ手段はないと思っています」。そう言い切るのは、日本がネーションズリーグで格上チームに挑むとき、同じ狙いで戦っているからだ。世界のどのチームもブロックの技術は高く、勝つにはサーブで崩すしかない。その経験から、韓国が「いつもよりサーブで狙ってくると思う」と予想する。ポイントになるのは「回転もあんまりきれいではないので、しっかり耐えられるか」。まずは丁寧にボールをつなぎ、そこから自分たちの形に持ち込みたい。
ここまで日本はリベロを山本智大と併用し、2人が交互に出場している。このまま勝ち進めば、決勝のコートには小川が立つ可能性が高い。「監督がどういう采配をするかはわからないですけど、韓国だろうが、決勝の相手がどこであろうが準備して、戦う気持ちを忘れずにやりたい」。やるべきことは変わらない。一本一本のボールに食らいつき、最後までコートを守る。その先に、ロサンゼルスへの切符が待っている。




