LA28(ロサンゼルス五輪)の出場を懸けたバレーボールの男子2026アジア選手権は11日、福岡県の北九州市立総合体育館で準々決勝の2試合を行った。日本代表はインド代表を3-0(25-17、25-15、25-19)のストレートで下し、準決勝進出を決めている。
各選手が満遍なくポイントを取った末の快勝だが、日本が唯一インドにリードを許した時間帯もあったのが第3セットだった。ただチームが緩みかかったところで、キャプテンの石川祐希はチームを引っ張った。
ロラン・ティリ監督は石川の貢献をこう称える。
「石川選手は途中でチームの集中力の糸が切れそうになったタイミングで、アグレッシブにプレーし始めて、チームを軌道に戻してくれた。キャプテンの役割を全うしてくれたと思います」
石川自身の修正もあった。彼はこう振り返る。
「2セット目からちょっと修正をしました。その修正は言わないですけど、僕の中での修正です。それができたので決定率も上げられたと思います。3セット目は集中力というか、常に気を張っていたので、それもありました」
第3セットだけを切り取ると、石川はチーム最多となる5本のスパイクを決め、サーブポイントも含めて6点を決めている。
圧勝と言い得る展開だったが、石川や深津英臣といったベテラン選手はむしろ硬い表情で取材エリアに現れていた。LA28の出場をこの大会で決める方法は「優勝」で、チームはまだ何も手に入れていない。準決勝で韓国代表を倒し、さらに決勝戦も制して、日本は始めて目標を達成できる。
そのためにはちょっとした「緩み」「甘さ」をこのタイイングで消しておく必要がある。
石川はチームの課題として「第3セット」を挙げていた。実際に9月4日のバーレーン戦は第1セット、第2セットを連取したあとこのセットを落としている。石川はこの準々決勝で、まさにその課題と向き合った。
「予選のところでは、 3セット目はあまりいい形でスタートが入れていませんでした。決勝トーナメントは負けたら終わりなので、そこで同じようなことをやっていたらよくないと僕は思います。全員がそれを意識していましたけど、またそういうことが起こってしまった。でもマインドは準備していたので、そうなったときにも僕はチームにいい修正はかけられた」
日本は中0日で迎える準決勝で韓国と対戦する。10日の準々決勝では中国を3-1で退けた。石川は日韓戦に対して、このような展望を語っていた。
「どちらかというと僕たちと似たような戦い方をしてくるし、サーブレシーブをしっかり返してくるチームです。ミドルも昨日(の準々決勝)に関しては、ちょっと多かったかなと思います。あと 7番の選手(ファン・スンビン)をどれだけ抑えられるかだと思います」
石川はネーションズリーグで快進撃を続けていた2か月前から、アジア選手権と五輪出場に向けた思いを口にしていた。女子を見ても、アジア選手権はまったく楽な大会ではないし、どのチームも全力で日本を研究して立ち向かってくる。しかしこのチームは試合の中で乱れ、変調があってもキャプテンを中心に立て直せる。そんなことを感じた、インド戦の石川だった。




