日本は男子バレーボールネーションズリーグ(VNL)の予選ラウンドを「12勝無敗」で終えた。これは大会が現行方式になってから、世界初の快挙だ。
日本にとって第3週大阪ラウンドの最終戦となる19日のアルゼンチン戦は3-0(25-22、25-22、25-16)の完勝だった。直近の2試合はいわゆる「控え組」の活躍で結果をつかんでいたが、アルゼンチン戦はキャプテンの石川祐希を筆頭に「いつものメンバー」がコートで躍動していた。
石川がアルゼンチン戦で記録したアタック決定率は83%(24分の20)という圧倒的なもの。17日ベルギー戦の甲斐優斗(70%)も抜群だったが、それ以上だった。
ただ、試合後の石川は高ぶった様子もなく、淡々と記者の取材に応じていた。自身の活躍についてはこう述べている。
「コンディションが非常に良く、ファイナル前にしっかりとピークを上げられて良かった。(首位通過が決まっていても)モチベーション的に難しいところはまったくなくて、ファイナル前に勝って進みたかったし、日本でやれる環境はアジア選手権につながるので、選手全員の気持ちが入っていました」
仮に予選ラウンドだろうと、12連勝は称賛に値する。石川はチームの成長について「個」の側面からこう説明する。
「各選手ともクラブでの立場や環境が変わって、試合に出る回数も増えて、チームの中心選手になるという一人ひとりのレベルアップが積み重なっていいます。誰が出ても勝てる状況にはあるのかなと思います。この12試合、ずっといい調子がいい選手はいなかったですが、代わったメンバーがしっかり試合に入れて、それも自信を持ってコートに立てていた。それが成長しているところです」
12勝のうちフルセットが6度もあり、チームはそれをすべて勝ち切った。
「間違いなく運や偶然はありますが、それでも勝ち切れることは決して偶然ではない。僕たちの質、メンバーチェンジの仕方かもしれないですし、とにかく出た選手がコートで、個人としてもチームとしても自分たちのパフォーマンスを最大限に発揮している。それがこれだけ苦しい中でも勝てている要因かなと思います」
石川自身の状態については「僕自身は高いクオリティではなかった」と控えめに述べつつ、「ラウンドごとに調子を上げられているので、そこは問題ない。この後ファイナルラウンド、そしてアジア選手権があるので、アジア選手権にピークを持ってきたい」と今後の戦いを見据えていた。
VNLのファイナルラウンドは7月29日に中国・寧波で開幕し、日本は準々決勝で中国と対戦する。チームが大会前に共有していた目標は「メダル」だが、それは十分に手の届くところにある。
「誰が出ても勝てる、勝ち切れるという自信はこの12試合で得ることができた。個人的には連勝はあまり関係ないけれど、キャプテンとしては出たメンバーがしっかりと活躍できて、チームとして強くなっているところは本当に嬉しいです。メダルを取れる環境で戦いたいなと思っていますし、今こういうふうに12連勝できているので、優勝ももちろん圏内に入ってきます」
そのうえで石川が強調していたのは2028年のロサンゼルスオリンピック出場権がかかる、アジア男子バレーボール選手権大会 福岡2026の重要性だ。開催地は北九州市で、開幕は9月4日。優勝チームには五輪の出場権が与えられる。
「あくまでアジア選手権が一番大事です。VNLで優勝して、アジア選手権で負けると正直意味がない。(VNLの)結果はやってみないと分からないですけど、そこにピークを持っていく戦い方をしなければいけないと思います」




